喫煙の禁止としての「禁煙」としては飲食店や交通機関、さらには路上などの公共の場、もしくはオフィスなど職場での喫煙を禁止するものである。個別の方針として決定されている場合と、法律により定められている場合とがある。
喫煙習慣を止める「禁煙」について、能動的にやめる場合を「断煙」という表現を用いる場合がある。狭義では、ニコチンパッチを利用しない禁煙方法も「断煙」と称されることがある
カリフォルニア州ベルモント市がアパートやマンションなどといった個人施設にまで禁煙する条例が可決し2009年から施行される。
アリゾナ州は、アメリカ合衆国で初めて1973年に、公共の場所における喫煙を包括的に制限する法律を成立させた。カリフォルニア州は、1994年に働く場所での喫煙を禁止する法律を成立させ、1998年には壁で囲まれた場所における喫煙を完全に禁止する法律を成立させている。
ニューヨーク州、カリフォルニア州、ハワイ州を含む22州(2008年2月1日現在)、及びワシントン特別区では、レストランとバーにおける喫煙が全面的に禁止されている。これら22州には太平洋岸の全ての州と、ニューイングランド地方の全ての州が含まれる。
香港では、2007年1月1日に、オフィスやレストラン等の公共施設での喫煙を全面的に禁止する「喫煙公衆衛生改正条例」が施行。
アイルランドは、2004年3月に世界で始めて国として、壁で囲まれた働く場所を完全に禁煙とした。この禁止は、現在では、自由意志を基盤として、建物の外に広がっている。例えば、ダブリン空港では建物の入り口でも、喫煙は許されておらず、喫煙が許される標識のあるエリアにおいてのみ、喫煙は可能である。アイルランドでは、すでに印刷物、テレビ、ラジオ、掲示板におけるタバコの広告は禁止されているが、2008年には店における広告も禁止される予定であり、タバコを店に置く時も見えない場所に置かねばならくなる。
イギリスもアイルランドに追随し、2007年7月1日に禁煙法を施行させた。フランスは、2008年に禁煙法を成立させる予定であり、現在より禁煙の範囲が拡大され、酒場や喫茶店も禁煙になる。デンマークは、2007年8月1日より、酒場やクラブやレストランにおける禁煙が開始している。スウェーデンも同様の禁煙法を2005年7月1日に施行させた。オランダとルーマニアは、2008年7月1日に酒場やクラブにおける禁煙を開始する予定である。
ブータンは、2005年初めより世界で唯一、タバコの販売と喫煙を禁止している。
世界では毎年約300万人が喫煙を原因として死亡している。世界保健機関(WHO)では禁煙を強く推進しており世界禁煙デー(毎年5月31日)を定めている。 なお、1993年にWHOの国際傷害疾病分類第10版(ICD-10)において、喫煙は「精神作用物質による精神及び行動の障害」に分類されている。
子どもに対する禁煙教育は効果がある。欧米では積極的に禁煙教育が行われて成果を上げている。日本でも禁煙教育の試みがある。
禁煙でリスクが低下するとされるために予防医学の観点で、禁煙が望まれている。
自力で禁煙できる人もいるが、含まれるニコチンの嗜癖性のため、禁煙したい人の多くは禁煙困難とされる。禁煙は心臓虚血発作を起こした医師ですら困難で、その半数しか禁煙できていない。研究によって、たばこは強い嗜癖性があるものだと、R.J.レイノルズは調査していた、人体への影響・動物実験データを総括的に第三者が評価した研究論文では、ニコチンはヘロイン・コカインなどに匹敵する強力な依存性物質であるとする向きも存在、中脳ドパミン神経の研究でニコチンとヘロインの脳への作用が類似しているという報告もあるが、逆に社会的背景を含めての評価ではニコチンはコカインほどの依存性は無いとする報告もあり研究論文の場において、未だその依存性の強さに関しては議論されている最中である。
禁煙に前向きな人たちは、何回も禁煙に挑戦して挫折した後に、ようやく禁煙に成功できている。ほとんどの喫煙者は禁煙を望み、平均毎年1回以上禁煙に挑戦する。この大多数は、カウンセリングも医療も受けずに禁煙しようとするが、1年以上禁煙できるのはわずか7%にとどまるとされる。
タバコに含まれるニコチンには依存性があるとされる。 どの禁煙プログラムも、1年後に禁煙が達成される割合は5〜10%ほどである。ニコチンガムや、ニコチンパッチを使用すると、この割合が約2倍になる。さらに、以下に述べる行動療法を併用すれば、禁煙達成の割合は、最大20〜25%ほどになる。[要出典]禁煙が達成されるまでには、数回以上の試みが必要となる場合が多い。
1回の禁煙の試みは、例えば次のような手順で行われる。
2週間以内で、禁煙する日を決める。通常は、休日が選ばれる。禁煙の準備として、禁煙中に行うことをなるべく多く考え、書きとめておく。例えば散歩、体操、映画鑑賞、図書館へ行くこと、ゲームをすること、何かを食べること、歯を磨くこと、水を飲むことなど。
医療機関を受診しニコチンパッチを入手する。通常は8週間分であるが、4週間分で行う方法もある。
当日が来たら、喫煙用具を全て捨てる。ニコチンパッチを貼る。前に書きとめたことを行う。喫煙は、他の習慣と結びついていることが多いので、なるべく日常の習慣を変える。タバコを吸いたい衝動は、3分くらいで収まるので、その間を乗り切る。1本でも吸えば、通常失敗に終わる。
タバコに由来するニコチンは3日ほどで体から消えるが、精神的な依存は30日くらい続く。禁煙後30日が経過したら、一応禁煙達成と考える。
達成後に再度喫煙してしまうのは、酒の席が多い。可能な限り欠席する。止むを得ない場合は、タバコを吸わない人の隣に座る。また、ストレスが急に増えた時に再度喫煙することがあるので、対策を立てておく。ストレスのある時は美味しい物を食べるなど。 タバコ代を貯金箱に入れて貯金するなど、禁煙の利益を見やすい形にして禁煙を継続する。
平均2kgほどの体重増加があるが、禁煙達成後に対策を行う。例えば、腹八分目にして野菜を増やし果物を摂取し、魚以外の動物性脂肪を減らす。
薬物依存症の治療には、グループ治療が効果的であり、アルコール依存症や麻薬依存症の治療でも成果を挙げている。ニコチン依存症の場合では、やや形態が異なるが高橋裕子教授によるインターネット禁煙マラソンは、1年後の禁煙達成の割合が60%を超える好成績を上げている。
また、専門家によるカウンセリングも有効であり、カウンセリングを受ける時間に比例して、禁煙達成率は最大30%にまで増加する。欧米では公的機関による禁煙用の無料電話en:quitlineがあり、禁煙希望者の質問に答えている。日本の禁煙外来では、ニコチンパッチとカウンセリングを併用して行っているが、電話などの相談窓口は存在しない。
これに対し、喫煙本数を1本ずつ減らすやり方は、減らすこと自体がストレスになって失敗する。またタバコの無い環境に閉じ込める方法も、依存を強めるだけに終わる。厳罰も無効で、かつて島津藩では喫煙者を死刑にしたが、喫煙を減らす効果は無かった。
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